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双星高校に行ってきました。 大雨が降ったとき床上浸水などの被害を最小限に抑えるため、下水道に流れ込む雨水を抑制する校庭貯留という機能を見るためです。 放課後のクラブ活動の時間。双星高校の生徒さんは、誰もが「こんにちは!」と気持ちいい挨拶をしてくれました。 尼崎市長選挙に立候補予定の流目(ながれめ)しげるさんも一緒です。 双星高校は、グラウンドの周りに20センチの高さの壁を設けて、下水道に流れ込む排水口のサイズを小さくすることで、下水管から処理しきれずマンホールなどから噴出する雨水の量を軽減する機能があります。 写真右がグラウンド、左が駐輪場。 わかりにくいですが、駐輪場がグラウンドより20センチ高く設定されています。 兵庫県や京都府宇治市では、こういった校庭貯留、公園貯留が多く実施されています。 また、校庭の地下に雨水を一時的に貯める貯水槽を整備している自治体もあります。 一方、尼崎市はあまり進んでいません。 現場で説明して下さった教育委員会の担当者に理由を聞いたところ「グラウンドの上に降った雨を1つの排水口に集めるには、グラウンドに傾斜をつけることが必要で、そのためにはグラウンドの土を整備しなおす必要がある。その整備に数千万円かかり、学校の施設整備の予算は41ある小学校で年間1億円、多くて2億円なので、校庭貯留を優先して進めるだけのお金がないのが大きな原因です」と答えて下さいました。 校庭貯留を積極的に進めている宇治市の共産党議員に聞いたところ、「校庭貯留をするために、グラウンドの傾斜をつける工事はしていないので、そんなに費用はかかっていない」とのこと。一方で「校庭貯留もないよりはあったほうがいい程度で、宇治市の共産党議員団としては、山地の開発が進むことでいままで地中で貯まっていた雨がいっぺんに下流に流れていくことが市内の浸水被害を起こしていると考えているので、開発を抑制すること、砂防ダムをつくることなどを治水対策として求めている」とも仰っていました。 宇治市は尼崎市と似ていて、市内3分の1は巨椋池(おぐらいけ)を埋め立てた地域で高低差がないので、自然に任せているだけでは降った雨が流れていきません。 違う点は、宇治市の大雨対策の大きな柱は、琵琶湖から流れてくる水量を滋賀県瀬田の洗堰(あらいぜき)で調整して、宇治川に流れ込むそもそもの雨の量を抑えることにあります。 宇治市の話を聞いて、大雨が降ったときの対策は全国どこでも同じ対策が有効ではなく、地域の実情にあった対策が求められているということです。 尼崎市の条件に合った治水対策をもっと研究する必要があると感じた視察でした。
by haraero
| 2018-11-05 20:17
| 視察
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